[HDV][VYM][SPYD][VOO][VTI]でセクターバランスの良い組み合わせを模索
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はじめに

前回は、米国株投資家のみなさんに非常に人気の高配当ETFであるiシェアーズ・コア 米国高配当株 ETF[HDV]、バンガード・米国高配当株式ETF[VYM]、SPDR ポートフォリオ S&P 500 高配当株式 ETF[SPYD]、iシェアーズ 優先株式 & インカム証券 ETF[PFF]と、増配ETFであるバンガード・米国増配株式ETF[VIG]について調べてみました。

各ETFの利回りや特徴などは前回の記事を御参照いただけましたら幸いです。

私は結果的に現時点ではメインでこれらを購入することはせずS&P 500 ETFを購入することにしましたが、高配当ETFも増配ETFも魅力的なETFであることは疑いようがなく、うまくポートフォリオに入れれば自分好みのポートフォリオ作成に非常に有用であると思われます。

前回の記事では各社のホームページでセクターの分類方法が異なっていたためセクターごとに検討することはあきらめましたが、このたび統一されたセクターでETFをまとめているサイトを発見しましたので、それを元にできるだけセクターバランスが良くなる組み合わせを模索してみることにしました。

どうしても大型株の比率が高くなることから高配当ETFと異なるセクターバランスになりがちな、S&P 500 ETF[VOO]やバンガード・トータル・ストック・マーケットETF[VTI]との組み合わせも検証してみました。ちなみにバンガード社に偏ってしまったのは深い意味はありません。

ETFdb.comというサイトでは統一されたセクターで分類されていましたので、そちらを参考にしました。毎日更新されているとのことですが、セクター比率に関しては実際にどの時点なのかは詳しくはわかりませんでした。また、「その他」や「キャッシュ」などについては除外して記載しています。株価は2019年8月16日の終値を採用しましたが、セクター比率との採用日が異なっているかもしれませんが、そこは御容赦ください。

また、今回は高配当ETFはiシェアーズ・コア 米国高配当株 ETF[HDV]、バンガード・米国高配当株式ETF[VYM]、SPDR ポートフォリオ S&P 500 高配当株式 ETF[SPYD]の3つに絞りました。iシェアーズ 優先株式 & インカム証券 ETF[PFF]は債券に近いですし、セクターバランスを検証するにはあまりに偏っているので除外しています。

 

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高配当ETF[HDV][VYM][SPYD]のセクター別比率

まずは、iシェアーズ・コア 米国高配当株 ETF[HDV]、バンガード・米国高配当株式ETF[VYM]、SPDR ポートフォリオ S&P 500 高配当株式 ETF[SPYD]の3つのETFのセクター別比率を表にしました。

iシェアーズ・コア 米国高配当株 ETF[HDV]は上位にエクソンモービル[XOM]とシェブロン[CVX]が保有比率上位で、かつ比率が大きいので、エネルギーセクターが非常に大きくなっています。

バンガード・米国高配当株式ETF[VYM]は、JPモルガンチェース[JPM]が保有比率第1位である影響もあり、金融セクターの比率が大きくなっています。

SPDR ポートフォリオ S&P 500 高配当株式 ETF[SPYD]は、不動産セクターと公益事業セクターが多いのが特徴です・・・と以前に書きましたしそう書いてあるブログも多いのですが、冷静に見ると公益事業セクターの比率はそこまで大きくはかわらないんですよね。むしろ他の高配当ETFと比べると一般消費財セクターが多いですね。というわけで、保有比率としての特徴は不動産セクターと一般消費財セクターが多いことということになります。

 

HDV VYM SPYD
エネルギー 22.41% 8.53% 12.03%
素材 0% 1.91% 3.53%
資本財・サービス 7.45% 7.23% 2.40%
一般消費財・サービス 1.97% 5.57% 16.23%
生活必需品 20.81% 14.78% 10.27%
ヘルスケア 18.29% 13.48% 2.54%
金融 9.35% 17.71% 9.13%
情報技術 3.18% 10.28% 5.07%
電気通信サービス 7.36% 7.60% 5.18%
公益事業 8.35% 9.06% 10.98%
不動産 0% 0% 20.28%

 

 

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VOOとVTIのセクター別比率

次に、バンガード・S&P500 ETF[VOO}とバンガード・トータル・ストック・マーケットETF[VTI]のセクター別比率を表にしました。

さすがにiシェアーズ・コア S&P 500 ETF[IVV]はバンガード・S&P500 ETF[VOO}と変わらなさすぎるので省略しました。

「それだったらバンガード・トータル・ストック・マーケットETF[VTI]もセクター別保有比率としてはあまりかわらないんじゃないの?」と思われた方もいらっしゃると思います。私もそう思ったのですが、株価の都合で両方入れることにしました。

2019年8月16日の終値は、バンガード・S&P500 ETF[VOO}は$265.22で、バンガード・トータル・ストック・マーケットETF[VTI]は$147.34でした。バンガード・S&P500 ETF[VOO}の株価が高すぎるんですよね。

今回の目的は、米国株投資家のみなさんに人気のある高配当ETFとS&P 500ETFを組み合わせることで、できるだけセクターバランスを良い組み合わせを模索することなのですが、バンガード・S&P500 ETF[VOO}の株価が高すぎるために1株入れるだけで、その組み合わせはバンガード・S&P500 ETF[VOO}のセクター比率の影響を受けすぎてしまうわけです。iシェアーズ・コア S&P 500 ETF[IVV]も大してかわらないのでどうしようかと思っていたところ、バンガード・トータル・ストック・マーケットETF[VTI]の株価がバンガード・S&P500 ETF[VOO}の約半分なので、高配当ETFと組み合わせた場合でも影響を半分にできることに気がつきました。そういう理由で、今回の試みにバンガード・S&P500 ETF[VOO}とバンガード・トータル・ストック・マーケットETF[VTI]の両方を採用することにしました。高配当ETFと同じく、いずれのETFも米国株投資家のみなさんに大人気ですしね。

 

VOO VTI
エネルギー 4.45% 4.07%
素材 1.79% 2.13%
資本財・サービス 8.93% 9.78%
一般消費財・サービス 9.68% 9.94%
生活必需品 7.67% 6.82%
ヘルスケア 13.85% 13.56%
金融 12.67% 12.75%
情報技術 21.41% 20.71%
電気通信サービス 10.41% 9.39%
公益事業 3.42% 3.33%
不動産 3.24% 4.37%

 

先ほども書きましたが、セクター別比率としては、大差はありません。

 

セクター別比率を株価に換算

2019年8月16日の終値からセクター別に株価を計算してみました。

 

HDV VYM SPYD
エネルギー $20.63 $7.27 $4.32
素材 $0 $1.63 $1.27
資本財・サービス $6.86 $6.16 $0.86
一般消費財・サービス $1.81 $4.75 $5.82
生活必需品 $19.17 $12.60 $3.68
ヘルスケア $16.85 $11.49 $0.91
金融 $8.61 $15.10 $3.27
情報技術 $2.93 $8.76 $1.82
電気通信サービス $6.78 $6.48 $1.86
公益事業 $7.69 $7.72 $3.94
不動産 $0 $0 $7.27

 

VOO VTI
エネルギー $11.80 $6.00
素材 $4.75 $3.14
資本財・サービス $23.68 $14.41
一般消費財・サービス $25.67 $14.65
生活必需品 $20.34 $10.05
ヘルスケア $36.73 $19.98
金融 $33.60 $18.79
情報技術 $56.78 $30.51
電気通信サービス $27.61 $13.84
公益事業 $9.07 $4.91
不動産 $8.59 $6.44

 

前述したように、バンガード・トータル・ストック・マーケットETF[VTI]は、株価に換算するとどのセクターもバンガード・S&P500 ETF[VOO}の約半分になります。これがあとで組み合わせを作成するときに非常にいい役割を果たしてくれるわけです。

 

できるだけセクターバランスのとれた組み合わせを模索してみる

では、なかなか無謀な試みではありますが、高配当ETFであるiシェアーズ・コア 米国高配当株 ETF[HDV]、バンガード・米国高配当株式ETF[VYM]、SPDR ポートフォリオ S&P 500 高配当株式 ETF[SPYD]の3つのETFと、バンガード・S&P500 ETF[VOO}とバンガード・トータル・ストック・マーケットETF[VTI]を組み合わせて、できるだけセクターバランスが良さそうな組み合わせを模索してみました。

2019年8月16日の終値は、iシェアーズ・コア 米国高配当株 ETF[HDV]は$92.10、バンガード・米国高配当株式ETF[VYM]は$85.24、SPDR ポートフォリオ S&P 500 高配当株式 ETF[SPYD]は$35.87でした。他の2つと比べてSPDR ポートフォリオ S&P 500 高配当株式 ETF[SPYD]の株価が安いので、SPDR ポートフォリオ S&P 500 高配当株式 ETF[SPYD]を2株入れた場合の組み合わせも作ってみました。

 

HDV×1、VYM×1、SPYD×1 HDV×1、VYM×1、SPYD×2 HDV×1、VYM×1、SPYD×1、VOO×1 HDV×1、VYM×1、SPYD×1、VTI×1
エネルギー $32.22(15.5%) $36.54(15.0%) $44.02(9.8%) $38.22(10.9%)
素材 $2.90(1.4%) $4.17(1.7%) $7.65(1.6%) $6.04(1.7%)
資本財・サービス $13.88(6.7%) $14.74(6.1%) $37.56(8.0%) $28.29(8.0%)
一般消費財・サービス $12.38(5.9%) $18.20(7.5%) $38.05(8.1%) $27.03(7.7%)
生活必需品 $35.45(17.0%) $39.13(16.1%) $55.79(12.0%) $45.50(13.0%)
ヘルスケア $29.25(14.0%) $30.16(12.4%) $65.98(14.1%) $49.23(14.0%)
金融 $26.98(13.0%) $30.25(12.4%) $60.58(13.0%) $45.77(13.0%)
情報技術 $13.51(6.5%) $15.33(6.3%) $70.29(15.1%) $44.02(12.5%)
電気通信サービス $15.12(7.3%) $16.98(7.0%) $42.73(9.2%) $28.96(8.3%)
公益事業 $19.35(9.3%) $23.29(9.6%) $28.42(6.1%) $24.26(6.9%)
不動産 $7.27(3.5%) $14.54(6.0%) $15.86(3.4%) $13.71(3.9%)

 

素材セクターは今回採用したどのETFでも保有比率が低いのでどうしようもなかったです。どうしても素材セクターを増やしたい方は、個別株か素材セクターETFなどで調整してみてください。

上記の表の一番右の「HDV×1、VYM×1、SPYD×1、VTI×1」ではそこそこセクターバランスがよくなってきたような気がします。一般消費財セクター、公益事業セクター、不動産セクターをもう少し増やしたい方はSPDR ポートフォリオ S&P 500 高配当株式 ETF[SPYD]を増やしてみてもいいかもしれません。増やすとセクターバランスが実際どうなっていくか、上記を利用して計算してみてください。

 

次は、SPDR ポートフォリオ S&P 500 高配当株式 ETF[SPYD]をどうしても入れたくない方もいらっしゃるようなので、SPDR ポートフォリオ S&P 500 高配当株式 ETF[SPYD]を入れない組み合わせも作ってみました。

 

HDV×1、VYM×1 HDV×1、VYM×1、VOO×1 HDV×1、VYM×1、VTI×1
エネルギー $27.90(16.1%) $39.70(9.2%) $33.90(10.7%)
素材 $1.63(0.9%) $6.38(1.5%) $4.77(1.5%)
資本財・サービス $13.02(7.5%) $36.70(8.5%) $27.43(8.7%)
一般消費財・サービス $6.56(3.8%) $32.23(7.5%) $21.21(6.7%)
生活必需品 $31.77(18.3%) $52.11(12.1%) $41.82(13.2%)
ヘルスケア $28.34(16.4%) $65.07(15.1%) $48.32(15.3%)
金融 $23.71(13.7%) $57.31(13.3%) $42.50(13.4%)
情報技術 $11.69(6.7%) $68.47(15.6%) $42.20(13.4%)
電気通信サービス $13.26(7.7%) $40.87(9.5%) $27.10(8.6%)
公益事業 $15.41(8.9%) $24.48(5.7%) $20.32(6.4%)
不動産 $0(0%) $8.59(2.0%) $6.44(2.0%)

 

上記の表の一番右の「HDV×1、VYM×1、VTI×1」は、セクター比率としては先ほど計算した「HDV×1、VYM×1、SPYD×1、VTI×1」と大きくはかわらないのですが、やはりSPDR ポートフォリオ S&P 500 高配当株式 ETF[SPYD]を入れないとなると不動産セクターの保有比率は約半分になってしまいますね。まあSPDR ポートフォリオ S&P 500 高配当株式 ETF[SPYD]を入れたくない方は不動産セクターに興味がない方と思われますので、問題ないかもしれません。

 

まとめ

今回は、高配当ETFであるiシェアーズ・コア 米国高配当株 ETF[HDV]、バンガード・米国高配当株式ETF[VYM]、SPDR ポートフォリオ S&P 500 高配当株式 ETF[SPYD]の3つのETFと、バンガード・S&P500 ETF[VOO}とバンガード・トータル・ストック・マーケットETF[VTI]を組み合わせて、できるだけセクターバランスが良さそうな組み合わせを模索してみました。

なぜこれを検証してみたかったかというと、ETFをセクター別に表にしてくださっているブログはたくさんあるのですが、ETFごとに株価が異なるためどの組み合わせがよいかについてはなかなかイメージがわきにくかったためです。また、高配当ETFはディフェンシブなセクターの比率が高くなりがちですし、市場全体を網羅するETFは大型株の比率が高くなりがちなので、うまく組み合わせればセクターバランスがまあまあよくなりそうかなと漠然と感じていたのもあります。

セクターバランスにこだわるのなら、各セクターのETFを購入すればいいだけなんですけどね(笑)

ただ今回検証したETFはすべて経費率が低いことも魅力の一つですし、米国株投資家の皆さんに大人気のETFですし、これらの組み合わせで色々模索することに意味があるかと思った次第です。

しかし結論としては、米国株投資家の皆さんはすでにこれらを組み合わせることで、意識的もしくは無意識のうちにセクターバランスを調整しておられるように思いました。ということはこの記事はあまり意味のない記事だったのかもしれませんね(汗)

ただ、書いてしまったからには、この記事を読みながらセクターバランスを確認したり調整したりしてくださる方が1人でもおられれば幸いです。

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