【DIS】ウォルトディズニーは映像の売上高が7割の会社!~映画「ライオンキング」を観てきたついでに[T][CMCSA][NFLX]と比較~
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はじめに

先日、子どもと一緒に映画「ライオン・キング」を観に行ってきました。

"超実写版"と聞いていましたし、実際にすごくリアルな映像ばかりでしたので、一部は「実写」なんだと信じ切っていましたが、ワンシーンを除けばすべてCGとのこと!

いやぁ驚きました。今のCGって本当にすごいんですね。「このシーンがもし実写だったらどうやって撮影したの??」って本気で考えながら観ていたのが恥ずかしいです(笑)

アニメ版「ライオンキング」も、劇団四季のミュージカル「ライオンキング」も観てきましたが、私の中ではインパクトは一番でした。もちろん、それぞれに違った良さがありますけどね。

せっかくディズニー映画を鑑賞してきましたので、ウォルトディズニー【DIS】のことをちょっとだけ調べてみたいと思います。

私は保有していませんけどね…

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ウォルトディズニー[DIS]の部門別売上高

ウォルトディズニー[DIS]は、4部門に分かれています。

「Media Networks」、「Parks, Experiences and Products」、「Studio Entertainment」、「Direct-to-Consumer & International」の4つです。

それぞれを簡潔に説明してみると以下のようになります。

  • Media Networks :テレビ部門
  • Parks, Experiences and Products :テーマパーク部門
  • Studio Entertainment :映画部門
  • Direct-to-Consumer & International :動画配信サービス&米国外部門

ちなみに2019年度Q3決算における各部門の売上高は以下の通りでした。

Parks, Experiences and Products部門、つまりディズニーランドなどにおける売上は約3割であり、映像関係の売上高が約7割を占めます

これを見るとウォルトディズニー[DIS]がメディア会社であることがよくわかりますね。

2018年に一般消費財セクターから、新設されたコミュニケーションサービスセクターへ変更となったことも納得です。

では、それぞれの部門を詳しく見てみましょう。

Media Networks部門

Media Networks部門には、ケーブルテレビの専門チャンネルと、米国の3大ネットワークの1つであるABCが含まれます。

専門チャンネルは、スポーツ専門チャンネルのESPNが有名です。米国では、プロスポーツだけでなくカレッジスポーツも大人気ですので、視聴者は非常に多いと思います。ただ、放映権料もかなり高騰しているので大変そうですけどね。

あと、ウォルトディズニー[DIS]は、2019年3月に21世紀フォックスの映画部門とテレビ部門の一部を買収しましたので、FXと、ドキュメンタリー専門チャンネルのナショナルジオグラフィックも傘下に収めています。

Studio Entertainment部門

Studio Entertainment部門は、ウォルト・ディズニー・ピクチャーズはもちろんですが、現在は、「スターウォーズ」で有名なルーカスフィルム、「トイストーリー」「モンスターズインク」「カーズ」などで有名なピクサー・アニメーション・スタジオ、「スパイダーマン」「アベンジャーズ」などで有名なマーベル・スタジオも傘下に収めています。

また、前述したように 2019年3月に21世紀フォックスの映画部門とテレビ部門の一部を買収しましたので 、20世紀フォックスも傘下になりました。

Parks, Experiences and Products部門

Parks, Experiences and Products部門には、各テーマパーク、ハワイ・アウラニのディズニーリゾート&スパ、ディズニーバケーションクラブ、ディズニークルーズライン、アドベンチャーズbyディズニーが含まれます。

6か所にあるテーマパークのうち、フロリダのウォルトディズニーワールドリゾート、カリフォルニアのディズニーランドリゾート、ディズニーランド・パリはウォルトディズニー[DIS]が所有および運営しています。

中国の2か所については、ウォルトディズニー[DIS]の所有権は、香港ディズニーランドリゾートの47%、上海ディズニーリゾートの43%です。

東京ディズニーリゾートだけは、ウォルトディズニー[DIS]は全く所有権を持っておらず、所有・運営しているオリエンタルランドとのライセンス契約になっています。

Direct-to-Consumer & International部門

Direct-to-Consumer & International部門は、グループの映画のDVDなどを製作・販売しているウォルトディズニースタジオ・ホーム・エンターテインメントなどが含まれます。前述したように、 2019年3月に21世紀フォックスの映画部門とテレビ部門の一部を買収しましたので、FOXの専門チャンネルの海外事業も含まれます。

そして、ウォルトディズニー[DIS]がこれから最も力を入れようとしているのが、やはり動画配信サービス(ストリーミングサービス)です。

まずは2018年4月12日にESPN+が始まりました。月額は$4.99~です。

また、何度も繰り返しになりますが、 2019年3月に21世紀フォックスを買収した結果、21世紀フォックスが保有していたHulu株を手に入れました。また、2019年4月にはAT&T[T]が保有していたHulu株を買い戻し、さらに2019年5月にはコムキャスト[CMCSA]傘下のNBCユニバーサルが保有するHulu株を2024年1月以降に全て買い取ることで コムキャスト[CMCSA]と合意しました。これによってウォルトディズニー[DIS]はHuluの経営権を取得することになりました。

ちなみにHuluの月額は$5.99~です。

そしてさらに、2019年11月12日からDisney+が米国で開始予定となっています。

月額は$6.99ですが、ESPN+とHuluとのセットでは$12.99に割引されるようです。ということは、HuluとDisney+を契約すればESPN+が付いてくる感じですからお得ですよね。

ところで、日本においてはウォルトディズニー[DIS]は残念ながら米国と同じ戦略を展開することは難しいと思われます。

Huluは2011年に日本でサービスを開始しましたが、日本においてサブスクリプションの動画配信サービスに加入する文化はまだまだ根付いておらず、かなり苦戦しました。そして2014年には日本国内事業の権利を日本テレビ系列の子会社に譲渡して早々に撤退してしまいました。

日本国内への参入も撤退の判断もちょっと早すぎましたね。日本においてもNetflixが普及している現在であれば、Huluもまた違った結果になっていたと思われます。

このような経緯ですので、日本版Huluは、ウォルトディズニー[DIS]の影響を直接受けることはありません。

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他のコミュニケーションサービスセクター企業との比較

2018年にスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)とMSCIが使用しているGlobal Industry Classification Standard(世界産業分類基準)が変更され、新たにコミュニケーション・サービスセクターが新設されました。

その際にこのセクターに分類された主要な企業は、コムキャスト[CMCSA]、ウォルトディズニー[DIS]、フェイスブック[FB]、アルファベット[GOOGL]、ネットフリックス[NFLX]、AT&T[T]、ベライゾンコミュニケーションズ[VZ]などがあります。

コミュニケーションサービスセクターに属しているこれらの主要な企業のうち、テレビや動画配信サービスを扱っている企業を比較してみました。

(※各企業の決算書における表記や分類が異なるため、また1四半期のみを比較しているため、以下の比較が妥当ではない可能性があります。御理解の上、御一読いただけましたら幸いです。投資は自己責任にてお願いいたします。)

ウォルトディズニー[DIS]

まずは、ウォルト・ディズニー[DIS]の2019年度Q3決算からチェックしてみましょう。

2019年度Q3決算において、映像関係の部門別売上高は、Media Networksは$67.13億、Studio entertainmentは$38.36億、Direct-to-Consumer & Internetionalは$38.58億でした。

つまりテレビ部門は$67.13億、映画部門は$38.36億、動画配信サービス& 国際部門は$38.58億ということです。

Direct-to-Consumer & Internetionalに関しては、今回からHuluの売上高が含まれるようになったようです。前年同四半期のこの部門の売上高が$9.27億でしたので、Huluだけで約$30億の売上高があることになりますね。

すでに開始しているESPN+や、これから開始予定のDisney+との相乗効果によってどのような結果になるか注目です。

ネットフリックス[NFLX]

ネットフリックス[NFLX]は言わずと知れた動画配信サービス会社です。

2019年度Q2決算において、米国の売上高は$22.99億、米国外の売上高は$25.48億でした。

合計で$50億に迫ってきており、やはりHuluをかなり上回っていますね。

個人的な感想になりますが、ネットフリックス[NFLX]はオリジナル作品の質が非常に高い上に、作品数もどんどん増えていますので、今後どこまで成長していくかに注目です。

コムキャスト[CMCSA}

コムキャスト[CMCSA}は米国のケーブルテレビ会社です。

2011年にはNBCユニバーサルを買収し、メディア事業に進出しました。

NBCユニバーサルには、3大ネットワークの1つであるNBC、数多くのケーブルテレビチャンネル、映画会社のユニバーサルスタジオ、そして米国のユニバーサルスタジオやUSJを手がけるユニバーサルスパークス&リゾーツが含まれます。

また、21世紀フォックスの買収合戦ではウォルトディズニー[DIS]に敗れましたが、2018年には欧州最大の衛星放送局であるスカイを買収しました。これでついに米国外に事業を拡大することになりました。

2019年度Q2決算では、コムキャスト[CMCSA]の主体のケーブルコミュニケーション事業の売上高$144.5億のうちケーブルテレビの売上高は$59.94億でした。

傘下になったNBCユニバーサルは、2019年度Q2の売上高$82.06億のうち、ケーブルテレビが$29.47億、テレビが$24.02億、映画部門が$14.57億、テーマパーク部門が$14.64億でした。

スカイは、もともとイギリスの衛星放送局ですが、主にイギリス、アイルランド、ドイツ、オーストリアとイタリアで事業を行っているようです。ドイツ、オーストリアとイタリアでは有料テレビ事業のみのようですが、イギリスとアイルランドでは、有料TVだけでなく、インターネットや携帯電話事業も行っているようです。

スカイは、2019年度Q2決算の売上高は$48.28億でした。イギリスとアイルランドでは有料テレビだけでなく、 インターネットや携帯電話事業も行っていますし、また最近は動画配信サービス(ストリーミングサービス)にも力を入れているようですので、事業別の売上高を見たかったのですが、今回の決算書でも昨年のスカイの決算書でも、内訳はわかりませんでした。残念です。

AT&T[T]

AT&T[T]は電気通信会社ですが、2018年にタイムワーナーを買収し、こちらもメディア事業に進出しました。買収後、「タイムワーナー」の名称を「ワーナーメディア」に変更しています。

2019年度Q2の売上高は、ビデオ・インターネット・ボイスコミュニケーションを含むエンターテイメントグループ部門の売上高は$113.68億で、そのうちビデオ事業が$80.35億でした。

傘下になったワーナーメディアには、ケーブル放送局のHBO、ニュースチャンネルのCNNやアニメ専門チャンネルのカトゥーンネットワークなどのケーブルテレビチャンネルを運営しているターナー、映画やテレビの制作会社であるワーナーブラザーズが含まれます。

2019年度Q2の売上高は、HBOは$17.16億、ターナーは$34.1億、ワーナーブラザーズは映画部門が$15.27億でテレビ部門が$13.1億でした。

また、南米ではVrioというテレビ事業を展開しており、その売上高は$10.32億でした。

各企業の直近四半期の部門別売上高まとめ

様々な売上高が混在しているので正確とは言えませんが、可能な範囲で、各企業の直近四半期の売上高を、テレビ事業、動画配信サービス(ストリーミングサービス)、映画部門、テーマパーク部門別に表にしてみました。

注意点としては以下の通りです。

  • ケーブルテレビサービスを視聴者に提供する事業と、テレビを放送する事業と、テレビチャンネルを制作する事業をまとめるのが正しいのかどうかはわかりませんが、ここではまとめて「テレビ」部門としました。
  • ウォルトディズニー[DIS]の動画配信サービス部門の売上高には、海外部門の売上高も含まれています。
  • コムキャスト[CMCSA]のテレビ事業は、本体のケーブルテレビ部門の売上高と、NBCユニバーサルのテレビ事業の売上高を合計しています。
  • コムキャスト[CMCSA]傘下のスカイの売上高は、テレビ事業とインターネット事業と携帯電話事業の売上高の合計しかわからなかったので、「その他」にしています。
  • AT&T[T]のテレビ事業は、本体のテレビ部門と傘下のワーナーメディアのテレビ部門の売上高を合計しています。
ティッカーテレビ動画配信映画テーマパークその他
DIS$67.13億$38.58億$38.36億$65.75億
NFLX$49.23億
CMCSA$113.43億$14.57億$14.64億$48.28億
(スカイ)
T$144.71億$15.27億

コムキャスト[CMCSA]のテレビ関連事業は、本体のケーブルテレビ事業に加えて、NBCユニバーサルのテレビ部門も加えたため、約2倍の売上高になっています。また、スカイのテレビ部門の売上高も加えるとさらに増えることになります。

また、AT&T[T]も、本体のテレビ事業に加えて、ワーナーメディアのテレビ部門も加えたため、約1.8倍の売上高になっています。

映画部門とテーマパーク部門はウォルトディズニー[DIS]がダントツに強いですね。今のところは他の追随を許さないといったところでしょうか。

動画配信サービスは戦国時代へ

動画配信サービス(ストリーミングサービス)は、ネットフリックス[NFLX]がやはり今のところ強いですね。

しかし、前述したように、これからウォルトディズニー[DIS]がこの分野に注力し、手に入れたHuluだけでなく、すでに開始したESPN+とこれから開始予定のDisney+を組み合わせて、ネットフリックス[NFLX]に対抗しようとしています。そのために、ウォルトディズニー[DIS]が保有している作品はこれらの3つのサービスでしか観られなくするようです。

その他には、今回の比較には入れませんでしたが、アマゾンプライムビデオもありますね。

そして、2020年からはAT&T[T]もコムキャスト[CMCSA]も動画配信サービス(ストリーミングサービス)に参入することを発表しています。

AT&T[T]は傘下のワーナーメディアが「HBO Max」を、コムキャスト[CMCSA]は傘下のNBCユニバーサルが「Peacock」を立ち上げる予定です。

また、先日は、アップル[AAPL]も11月から動画配信サービス(ストリーミングサービス)であるApple TV+を開始することを発表しました。

これはかなり熾烈な争いになりそうですが、当然ながらコンテンツの質と数がともに充実しているところが生き残ることになるでしょうね。

ただ、消費者としては、1つのサービスでできるだけ多くの質の高い作品を楽しみたいですので、サービスが乱立してコンテンツが分散するのは非常に残念です。

まとめ

今回は、映画「ライオンキング」を観に行ったついでに、ウォルトディズニー[DIS]について深掘りしました。

結果的には、コミュニケーションサービスセクターの各企業の争い、そしてこれから始まろうとしている動画配信サービス(ストリーミングサービス)の熾烈な争いが浮かび上がってきました。

今回の記事で比較したのは売上高のみでしたが、もちろん事業を拡大しただけでは成功とは言えず、メディア事業を手に入れた各企業が今後どれだけ利益を出せるかにかかっています。

はたして今後の展開はどうなるでしょうか。注目ですね。

いつものように、調べたい欲求が高まりすぎて、無駄に長い記事になってしまいましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。

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