メルク[MRK]の2019年度Q2決算
jarmoluk / Pixabay
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はじめに

7月30日にメルク[MRK]のQ2決算が発表されました。

最近は、免疫チェックポイント阻害薬であるキイトルーダが業績を牽引しています。

配当金を受け取った際の先日の記事では、メルク社[MRK]の概要やキイトルーダの適応などについて少しだけ書きました。

はたして2019年度Q2の決算はどうだったでしょうか。

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2019年度Q2決算

 

EPS 売上高
予想 $1.16 $10.96 billion
結果 $1.30 $11.76 billion

 

EPSも売上高も予想を上回りました。

キイトルーダの売上高は58%増加し、26億ドルに達しました。

ワクチンは売上高が33%増加し、20億ドルとなりました。

第3相KEYNOTE-522試験において、トリプルネガティブ乳癌患者における術前補助療法として、キイトルーダと化学療法の併用療法は化学療法のみの場合に比べてpCR(病理学的完全奏効)率を有意に上昇させました。

 

この部分はかなり専門的なので、少し補足説明します。

第3相試験…薬が市販されるまでには3段階の臨床試験が行われます。第1相試験では薬の安全性と吸収のされ方などの薬物動態を調べます。第2相試験では安全性と有効性、最適な用法・用量んついて調べます。第3相試験では多数のの患者さんに投与して、プラセボやすでに使用されている治療薬と有効性などを比較します。

トリプルネガティブ乳癌…エストロゲン受容体やプロゲステロン受容体やHER2のいずれももっていない乳癌のことです。エストロゲン受容体やプロゲステロン受容体が陽性の乳癌の場合はホルモン療法が、HER2が陽性の乳癌の場合は分子標的薬であるハーセプチン(トラスツズマブ)の効果が期待できるのですが、トリプルネガティブ乳癌の場合はこれらの治療は効果が期待できないため、術前もしくは術後に一般的な抗癌剤治療を行うことになります。

 

さらにキイトルーダは、転移性もしくは切除不能な再発性頭頸部扁平上皮癌や、転移性小細胞肺癌の新たな適応に関しても、FDAから承認されたようです。

オンコロジー(腫瘍)部門では、その他の製品として、リムパーザとレンビマがあります。

リムパーザは卵巣癌や乳癌に適応があるPARP阻害薬で、アストラゼネカとの共同開発および共同販売です

レンビマは肝細胞癌や甲状腺癌に適応がある経口投与可能なチロシンキナーゼ阻害薬で、エーザイとの共同開発および共同販売です。

いずれの薬剤においてもいくつかの臨床試験が行われており、今後も適応拡大が期待されます。

 

次にワクチンです。

メルク[MRK]は、ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチンのガーダシルおよびガーダシル9を製造販売しています。

ガーダシルは4種類、ガーダシル9は9種類のHPVが引き起こす子宮頸癌、膣癌、外陰癌、尖圭コンジローマを予防することができるワクチンです。

米国では米国疾病予防管理予防センター(CDC)が、11歳と12歳の男女がガーダシル9を定期接種することを推奨しています。また、予防接種を受けたことがない13〜26歳の女性、13〜21歳の男性にも接種を推奨し、22〜26歳の男性も接種可能としています。

さらにこのたびCDCが予防接種を受けていない27〜45歳にもガーダシル9の接種を推奨することが発表されたようです。

対象が拡大されたことで、さらにワクチンの出荷量が増加することが期待されます。

 

2019年度2Qの医薬品売上高は105億ドルで、前年度2Qより13%増加しました。これは主にオンコロジー(腫瘍)部門とワクチン部門に牽引されたためです。

この四半期では総売上高の55%が海外売上高でした。中国においてオンコロジー(腫瘍)部門とワクチン部門の売上高が伸びて、前年2Qより41%増加しています。

ワクチン部門の成長は、前述したHPVワクチンのガーダシルおよびガーダシル9や、小児用はしか&おたふく風邪&風疹混合ワクチンであるMMR IIの売上が増加したためです。

DPP-4阻害薬という種類の糖尿病薬であるジャヌビアおよび合剤のジャヌメットは売上高が減少しました。これは米国における価格圧力を反映しているようで、世界的には需要が増加しているようです。

ジャヌビアはよく使用する糖尿病薬の一つですので、なんとなくこれからも応援したいですね。

 

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まとめ

今回は、メルク[MRK]の2019年度Q2決算について記事にしました。

決算発表後、株価は上昇しています。7月29日の終値は$82.49でしたが、7月30日の終値は$83.27でした。

一時$85.17まで上昇したのですが、終値だけを見ると結果的には1%も上昇しませんでしたね。

しかし、しばらくはキイトルーダが業績を牽引してくれそうです。

今後も引き続きホールド&配当金再投資を継続していきたいと思います。

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