風疹の追加的対策について~その1~

今年度から2022年3月31日までの3年間、風疹に関する追加的対策が行われることになっています。

対象者は特に抗体保有率が低い1962(昭和37)年4月2日~1979(昭和54)年4月1日生まれの男性です。

今後の風疹の感染拡大防止のために非常に重要なことですので、風疹についてまとめてみようと思います。

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風疹とは

風疹は、発熱、発疹、リンパ節腫脹を3徴とするウイルス性発疹症です。

時に血小板減少性紫斑病や脳炎などの合併症を認めることもあるため注意は必要ですが、基本的には予後が良好な疾患です。

ただ、非常に重大な問題になるのは、妊婦さんが感染した場合です。

風疹に感受性のある妊婦さん(妊娠20週まで)が風疹ウイルスの感染してしまうと、生まれてくる赤ちゃんが先天性風疹症候群を発症してしまう可能性があります。

赤ちゃんが先天性風疹症候群を発症した場合、先天性心疾患、難聴、白内障などの先天異常を認めることがあります。

 

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風疹の治療および予防法

残念ながら風疹には特異的な治療法がありません。基本的には解熱鎮痛剤などの対症療法のみとなります。

 

ワクチンで予防するしかないのですが、ここでまた一つ問題があります。

風疹ワクチンは「生ワクチン」なのです。

 

「生ワクチンって何?」って思いますよね。

「生ワクチン」とは、病原体であるウイルスや細菌の毒性を弱めることで発病力を弱めたもので、弱毒ワクチンとも呼ばれます。

 

あとは「不活化ワクチン」というのもあります。

こちらは、熱や薬品などで処理することで病原体であるウイルスや細菌を殺して作成したものです。

毎年接種されている方も多いと思いますが、インフルエンザワクチンはこちらですね。

 

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なぜ追加的対策が必要なのか

風疹ワクチンが「生ワクチン」で何が困るかというと、妊娠中は接種できません。

先ほども書きましたように、「生ワクチン」は、病原性を「弱毒化」しただけのワクチンなので、少し感染させることと同じことになるわけです。

お腹の赤ちゃんを少しでも風疹ウイルスに感染させてしまうと、先天性風疹症候群を発症してしまうリスクがあるため、妊娠中は接種できないのです。

 

つまり、女性は妊娠前に風疹ワクチンを接種しておくことが望ましいわけです。

しかし、全ての妊娠が計画通りというわけではありませんよね。

妊娠が発覚した後に、過去に風疹ワクチンを2回接種していないことや、風疹の抗体価が十分でないことが判明する妊婦さんも少なからずおられるわけです。

しかし残念ながら、それが判明したとしても妊婦さんは風疹ワクチンを接種できないわけですから、周囲の人々がきちんと予防接種を受け、十分な抗体を持つことで風疹に感染しないことが非常に重要になるわけです。

 

次回は、「風疹の追加的対策」の具体的な流れについて説明したいと思います。

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